今まで亡くした子の中でガンだった子が3頭います。
そのたびに必死に愛犬とガンと戦ってきましたが いずれも敗北しました。
それは私の1番辛い思い出で できれば記憶の奥のそのまた奥に閉じ込めておきたい事です

                        
その1

 シベールが11歳をすぎた年の夏散歩中にふらっと倒れ すぐ立ち上がって歩き始めたのでちょっといやな気がしましたが病院にいかず様子を見る事にしました。
今までどんなちょっとした症状にも原因があると思っていましたから何かな何かなと思っているうちに鼻水がでる様になり 年があけて鼻血が出始めました。
病院では鼻になにか異物がはいったのかもしくは鼻炎だろうと抗生物質をもらって飲んでましたが 壁に頭をぶつけたり 夜中に徘徊するようになりました。
こうなるともう私にも鼻炎程度ではなく鼻の腫瘍だと思い始めて 先生の紹介で麻布獣医大の腫瘍の権威 信田先生の検査を受けることになりました。
鼻の中にちょっと太めの注射針をいれて細胞を取るのですが痛いと思うのにじっとがまんして検査を受ける子でした。
結果は鼻空の悪性腫瘍 目の前が真っ暗になりました。
レントゲンではもうかなり大きくなて またできた場所も場所で脳に近いところで手術もできず 対処療法に大学へ通うことになりました。
 1ヶ月に1度の血液検査と注射 自宅では3日に1度エンドキサンの飲み薬 
病院には同じ腫瘍で沢山の犬が治療を受けにきていて もっと積極的に1週間連続の点滴治療や放射線治療など受けて 毛が抜けている犬などもいましたが シベールは高齢と言うこともあってそれは受けない事にしました。
 人間が大好きなシベールは毎回の注射でもすすんで診察室へはいり 先生のやるどんなにつらい治療もじっとがまんしていつも先生にほめられていました。
最初は治療が功を奏しガンが縮んだようで 徘徊やめまいなどがなくなって犬にも明るさがもどってきて「よかったな」と思ってましたが やはりガンは静かに着実に進行していて治療開始してから3ヶ月位たつと 目の上がガン細胞が増殖して盛り上がってきました。
 またさらに少しして飲み薬のエンドキサンの中毒をおこすようになり 尿意も頻繁になり もどしもでてきて でもそれでも薬をやめたらガンが進行する という今から考えたら浅はかな考えから投薬をやめませんでした。
体が薬の強さについていけませんでした。
本当になんと幼稚で浅はかだったのか今でも後悔しつづけています。
 
                       
 その2

 ミスティーが10歳になった頃おしっこの回数が増えて 「膀胱炎かな」と思い抗生物質を先生からいただいて飲ませてみましたが一向に症状が良くならず 他の病気を疑ってまた薬を変えて それでも変わらず 犬の様子を見ていると どうもしゃがんでいるのにおしっこが出ていないようで 先生にその事を言って尿道に異常がないか検査をしてもらう事になりました。
検査で尿道にカテーテルをいれてもつまった状態で入っていかず その細胞をとって細胞診に出したとの事 帰ってきた結果は悪性腫瘍でした。
 急いで手術をお願いしましたが 骨盤を切っての大手術でしたがガンが尿道のほとんどに広がっていたので切らずに閉じたという答えでした。
悪いところをとったらよくなると思っていましたからショックを受け この先どうしたらいいのか錯乱してしまいましたが 気持ちを立て直して 先生の勧めで月1回の抗がん剤の点滴治療をお願いすることにしました。
治療の日は朝から夕方まで点滴で 体の状態を見るためその日は泊まり 翌日返るという行程で治療費が1回10万円もかかりました。
返ってくると吐き気でなにも食べられず 吐き止めをのませながら食事を強制的に口へ流し込んで・・・犬にはつらい治療だったと思います。
点滴治療が4回目を数える頃からガン細胞が増殖して尿道をふさいで 何回すわってもおしっこが全く出せなくなり 先生に話して膀胱からカテーテルを体の外に出す手術をしました。
 そのカテーテルから1回50ccずつシリンジでおしっこを吸ってそれを1日何回か繰り返し 最初はうまくいっていて「ああこれであと少し長生きできるな」と思っていましたが ちょっと目を離した隙にカテーテルを噛み切ってだめにしてしまい 今度は直接膀胱に穴を開けるような形にしようという事になりました。
 術後は体の横に空いた穴から常におしっこが流れて出る形になり パッドをあてオムツをして頑張って清潔にしてやってもすぐオムツの外までびしょびしょになり 分厚いネット式のサポーターを利用してつくったレスリングのユニフォームのようなオムツまですぐ汚れて何度換えても不潔な状態になりました。
結局ばい菌が体に入って発作がおきるようになり亡くなりました。
地獄にような戦いでした。

                          
その3

 ソネットが11歳 まもなく12歳と言う頃庭で皆と遊んでいた時なにげにふざけて首の皮のたるみをつまんでいたら 首の付け根あたりにしこりを触りました。
できた場所もリンパあたりだしかなり大きかったのですぐお医者さんで見てもらうと もうすぐ「悪性だから今日手術しましょう」という事になり頭の中で事を整理しているまもなく犬を預けて帰ってきました。
ソネットはその前の年も肩できた悪性腫瘍を取っていました。
そのガンの転移したものでしたが できた場所が普通あまり触らないところだったのでかなり大きくなるまで気がつきませんでした。
手術は首のリンパと筋肉を広範囲にとるもので首の片側に全く筋肉がなくなった状態でした。
手術から2週間ぐらいして切ったところにすごい勢いで体液が溜まり初め 病院で体液をぬいて溜まる部分を包帯できつく締め付けて体液が溜まらないよう処置をしてもらいました。
「これでとまらなければ 耳下のリンパも取らなければならない」と言われたのですが なんとか止まって傷もやっと治り抜糸までこぎつけました。
その頃から微熱が出るようになり元気がなく1日寝ているようになったので また先生に相談したのですが 何度相談してもあまりそのことに触れたくないようだったので 思い切って病院を代えました。
微熱の原因は前の先生が考えていたガンの転移によるものではなく 肛門腺の炎症によるもので治療ですっかり微熱はおさまり 首の筋肉がなくなって上半身を手を貸してやらないと自分ではおきれなくなっていたのが 週2回のレーザー治療で筋肉も元に戻ってきて毛も綺麗にはえそろって元気になってきました。
 抜糸の頃に新たに乳首にできたビーズぐらいの腫瘍がすごい勢いで大きくなってきていたので それも取ってもらいたくて何度か先生にお願いしましたがあまり気がすすまない様子でした。 それでも日に日に大きくなる乳がんに気が気でなく 再度強くお願いして 麻布獣医大で手術してもらう事になりました。
 手術から帰ってきて傷は順調に快復し抜糸までは良かったのですがそれから少ししてどうみてもお腹が膨らんで呼吸が苦しそうになってきて ふたたび病院へ。 胸に胸水が溜まってレントゲンでは胸のあたりが真っ白に写っていました。すぐ酸素室へ入院。
その時初めて目にはみえないがガンが体に転移していたんだ、体液が溜まるのはそのせいだったんだと気がつき 2度目の手術をやったことを後悔しました。
 それから3日ぐらいして胸から注射器で水を抜いて少し呼吸が楽になったようだとTELがあり少し安心した翌日 鼻から出血して止まらないと連絡がありました。
仕事を切り上げてすぐ病院へ。 ソネットは血小板の輸血を受けていてやっと出血が止まったようでした。
「もう先が短いのなら狭い病室でなく家に連れて帰りたい」とお願いすると「今はあぶないから明日朝まで点滴してからなら でもまた出血するようなら命があぶない」といわれましたがどうしても家につれて帰りたかったのです。
その晩は病院のソネットの病室の前にに居させてもらい 明け方点滴が終わってからやっと1週間ぶりに家に連れて帰ってやる事ができました。
その晩はゆっくり部屋で過ごしぐっすり寝ました。
 家に帰ってから2日後再び鼻からの出血が出始め ソネットは出血多量で病院で亡くなりました。